Sunday, April 18, 2010

「死ぬ瞬間」と対になるだろう「戦争の心理学」

死ぬ瞬間―死とその過程について (中公文庫)
「死ぬ瞬間」。こちらが死を受け入れ、死を学習する本ならば、

「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム
こっちは「殺る瞬間」。殺しを受け入れ、暴力を学習する本です。なぜ学習するのかというと。

戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫)
前著であるこの本の段階では、訓練で殺せるようになった! けど、それにはやっぱり無理があった。あとから心を病む確率が大幅アップでこりゃ不味い。

ってなものだったのですが、そこで「学び」を行えば、PTSDにならない。普通の生活を送れるようになるということが語られています。物語で闘いが描かれる際の、パワーインフレが起こる前、初期の描写のベンチマークにもなるでしょう。

映画だとニキータを逆回しで見る感覚。終盤に行くに従って人間の心を取り戻していくんでなく、割り切って「やって」いけるようになるという。ただ、フィクションでは暗黒展開でも、実際の生活では、PTSDを防止できてトゥルーエンドなのです。