Saturday, April 02, 2011

過呼吸、脱水、気温の変化。前に薄い光の残像が

体調は悪めながらも「やらない理由は何個だってできるんだゼ!」「やってやるんだゼ!」ということで、ロングライドに行くゼーということになりました。軽い熱と咳き込みと両膝の疼痛と足首の違和感、腹部の痛み、そこらへんは、すべて各種症状に対応したお薬で散らかして、イカ型宇宙人の侵略に備えて戦略拠点である呼子に行こうという次第です。またかい。

YouTube - 侵略イカ娘
侵略者の魔の手(いわゆる二期目)は、すぐそこまで迫っているのです。


丘と桜。

海は大変に綺麗でした。写真と記憶が違うのは、いろいろときらきらとした過呼吸のせいじゃろか。

エメラルドグリーンだったはずなのに。いまいちくすんでいます。

ぱのらま。

で、海沿いの道に出るまでは、同じ道を走るローディ数台に軽やかに抜き去られながらも、体も軽く快調でした。まあ、同じロード乗りに抜かれるのは、装備と脚力からして仕方が無いわけです。

分類上はあえて言えば同じロードなのですが、自分は傾斜の緩いコンフォート系ロードのDEFYで、自分をさくっと抜いていくロードは、だいたいレース向けのジオメトリでして、傾向として前傾がきつく漕ぐのが大変、だけど空気抵抗も少なくなって慣れると早い。したがって、慣れている人は、こちらをさくっと抜いていく。あと、格好や装備も、こちらとちがって気合いが入っています。

ヘルメットとサングラスまでは一緒なのですが、こっちはだぼついて空気抵抗の多いウインドブレーカーと、下は裾を縛っただけのジーンズです。だいたいのロード乗りだと、すでにタイツとレーパンになって空気抵抗を最小化する選択をしています。

コンフォート系ロード - Google 検索
他にも、自分のはコンパクトクランクで前の外側ギアの歯数は50T、レース系だと標準ギアで前の外側は52Tと、さらに言うと、フラットペダルにしているので、ビンディング系のペダルで使える引き足も無理なので、坂や向かい風だと脚力の違いもあってどうにもなりません。坂で追いつくのは無理というか、平地でも抜かれるだけです。

もともと飛ばすつもりも無いので良かったのですが、海沿いに出てからは、ちょっと気温が上がって来ており、不味いことに花粉が飛んでいたのか鼻が詰まって口呼吸がメインになっていました。で、海沿いの道だと、自販機設置の間隔も極めて広く、ボトルゲージはあるけどボトルは入れてないし、自販機のペットボトルすらも重さを嫌って一本を飲み干した後は買っていませんでした。その状態で海沿いを走っていると、こう、呼吸が荒くなるのと、体温が上がるのが分ってきて、そして給水もできないという状態に陥りました。一本目を飲み干すのがやけに早いなという時点で危険な兆候に気がつくべきでした。

気温があがってきているので、飛ばしてはいませんでしたが、額から汗が落ちてきます。目の中に入った汗をサングラスの隙間から指を入れてぬぐっていると、目をつぶった際に、明るい部屋で電気を急に消したような光の残像が残ります。漕いでは汗をぬぐい、目を開閉する頻度があがってくると、光の残像がなんかの形を作ってきたのです。その形は、ロードの自転車に乗っている人間のように見えました。自分とは違い、タイツとレーパン、車体が低めできつめの前傾姿勢をしている、うっすらとした光の残像なのです。自分の前を飛ばして速度が違うため光の残像の自転車が自分を引き離して遠方に行くと消え去り、また、目の前にうっすらと見えるという感じです。

そこから、ただでさえ荒い呼吸がさらに乱れます。霊などは信じていませんが、幻覚があるのは知っています。過呼吸からのコンボで幻覚が出るとも思えませんが、体の不調を散らすための薬のうち三つぐらいが処方薬だったなー、あと他に2種類ぐらい適当に市販薬飲んだっけ、などと考える余裕が出来たのは、あとの話です。

光の残像が、一回だけハンドサインっぽい動きになりました。サインを見た感じ「引いてやろうか?」そんな光の軌跡でした。腕っぽい残像が、背中の辺りに動いて自転車の後ろを指したのです。海沿いで向かい風になっており、喘ぐ呼吸でこちらの希望が伝わったのかもしれません。

その時点では、もう、正常な判断力がどこかに消えていたので、「あ、悪いですな」という感じで、風除けをしてもらって引いて貰うことにしたのです。残像というか幻覚に質量はないので、風除けになるだの引くもなにもあったものではないんですけど。

向かい風、緩やかな上り下りが続く海沿いの道。汗をぬぐっていると置いて行かれるので、両手はハンドルに置きっぱなしでペダルを踏みます。汗の塩分で目を瞬かせながら、目の前の残像に引いていってもらいます。すると、前方に、タイツとレーパンを装備した別のロード乗りが見えてきました。みればその実在する現実のロード乗りは、前傾の深い姿勢、ビンディングペダルなのか、カカトが浮き上がって向かい風に対抗するためか、ハイケイデンスでペダルを回しています。ですが、凄い勢いで、小さく見えていた背中が大きくなっているのです。

軽い右カーブにさしかかり、そのロードの右ハンドルのブレーキレバーがちらっと見えました。触覚無しで黒のブレーキレバー(と、たぶんシフター)。SRAMコンポじゃなければ、最新型のデュラエースかアルテグラです。残念ながら、ペダルの色までは見てませんでしたので、どちらかは分りません。黒っぽかったような気も。いずれにせよ、こちらのコンポ105とは、お値段も性能も重量も段違いです。

しかし、「あ、黒レバーだー」と思った後、数秒と掛からずに追い抜いてました。

光のうっすらとした残像が車道側に膨らんでオーバーテイクしたので、釣られて後方確認もせずに踏み込んで付いていっていました。脚力、装備で完全に劣っています。腰回りはこちらが大きく、足回りはこちらが細い。追い抜ける要素はありませんでした。しかし、実際には、追い抜いていた。

海沿いで、たまたま風が膨らんで相手を押し下げ、車道側に出た自分の背中を押したのか。体重と車重はこちらが明らかに重かったので、下り坂で向かい風だったなら、直進安定性と加速の乗っかり・維持はこちらが良かったのかもしれません。いまだに分りません。サイコンをちらっと見た時は時速40kmを越えていたのは覚えています。目的地について平均時速を見ると、普段より4km早い数値の時速26kmになっていました。帰路はいつも通りの時速22km。

ロード乗りを追い抜いた後は、車道に膨らんだことにビビって、速攻で給水を自販機で行いました。ちょっと手が震えつつ、ペットボトルのアクエリアスをキャップをひねって一口嚥下すると、とんでもなく濃い味に感じました。脱水とミネラル流出もひどかったようです。その後は、過呼吸もおさまり、目的地に着いたあとの帰路は、いつものへろへろとしたロングライドになりました。往復143kmぐらいで、走行時間は7時間ぐらいかなと。目的地についたら、サイコンが勝手にリセットされいてビビったのは秘密です。距離2はリセットされない仕様なので、総走行距離の143kmはそれで見ました。他に15kmほどクロスバイクで事前に走っていたので、あとちょっとで100マイルですた。

バス停と桜。じつは桜か梅か分らないという。新旧デュラとアルテグラの違いは分るのに。

お城。イカとの戦いでも重要な役目を果たすのれす。

海。光が照っていると、エメラルドグリーンな感じだったんですが……ああ、偏光サングラスの視界と写真の絵は違うのか。

菜の花。香りに思わず立ち止まって撮影。春でござんす。

坂から見上げる桜。

露天干物売り。送料込みで3000円分ほど買って、クロネコヤマトで送ってもらいました。みりん干しをメインにしてもらって、イカは控えめ詰め合わせ。オマケしてもらいました。

試食のみりん干し。

回転するイカ乾しマシーン。

対イカ用武装駆逐艦。夜に光るよ!

他人様の注文したいか焼きをカメラにおさめる。ああ、うまそう。こんど食べよう。

いかバーガーを食べました。300円。ソース味で、いかのお好み焼きの唐揚げとパンで挟んで食べている感じ。カリモフソースでコストパフォーマンスは高いですたい。もっとも、自転車を3時間漕いだ後に食べるものなので、評価は大変に上乗せがあっています。

へろへろと言いつつ、帰路の無事を必死でいのるわたくし。

帰りの雲と太陽。