通称、ダイヤモンドは砕けない(JOJO'S BIZARRE ADVENTURE Part4)ETFッッッ!! というのはハッタリですが、楽天証券で毎月分配型の海外ETFの取り扱いが始まります。日本のみならず世界に数ある毎月分配型の金融商品の中でも、長期資産形成目的を除外し、かつ、毎月分配金の受け取りをする! と決めてかかれば、かなりお得なETFになっています。
そのETFの名はDiamonds Trust Series 1(DIA)。通称・ダイヤモンズです。国内証券初というわけではありませんが、国内ネット証券でオンライン注文できるのは初のはずです。大口ラップ口座等において、担当にe-mailで「DIA買っておいて~ん」というのをネット注文のうちに入れるかどうかで変わってきますが、おおむねネットで国内注文できる分では初です。たぶん。まー、国内ネット対応一番槍かどうかは置いておいて肝心のDIAについては以下。
DIA: Summary for DIAMONDS TRUST SER 1
http://finance.yahoo.com/q?s=DIA
あやしく心をときめかせる毎月分配ィィィ!!の様子はこれです。『D』のマークにポインタをあわせると分配金の額が表示されます。チャートの横に『D』マークがたゆたい、まるで妖星のユダです。なお、この『D』マークは、長期資産設計目的ではロスをくらわせるだけの存在です。しかし、毎月分配型に需要があるのもまた事実。とくに退職・引退後における年金の補助としては重要です。できるだけ元本を減らさずに、分配をもらいたいなーという需要が確実にあるわけです。
で、日本のふつうの投資信託の毎月分配型の場合は、信託報酬や保管・管理料、その他の見えないコストをあわせると、年間に1%を越えるみかじめ料金がさっぴかれて、資産を運用しているのやら、証券、投信会社の経営を助けているだけなのか、なにがなにやら分からないという状況になりがちです。
DIAでも、エクスペンスレシオで0.17%、ほかにも為替手数料などが最初にかかったりもしますが、ランニングコストは大変に低いため、まとめてどーんと買う、あとは死ぬまで放置しておく、死んでも相続させて放置させる、という分には大変に有利となっています。
さらに株式だけのETFですので、短期だと価格変動リスクがありますが、長期保有において、債券ETFと比べてインフレヘッジも可能というメリットがあります。日米での二重課税が最大のネックというか、やめてほしいところですが、二重課税を考慮しても、毎月分配型の投資信託よりもお得な計算(見込み)です。見かけ上の税金ロスは、年間で最大、分配金掛ける19%ほどです。DIA内部での株式売買回転率が極めて低いため、ETFを売買しない限り、キャピタルゲインもほとんど発生しません。
気になるDIAの中身はダウと同じです。採用銘柄が変更されると、中身も少し入れ替わります。「そういや、いまいくらになったんだっけ?」と現在価格を忘れていても、ダウ指数ですので、NHKのニュースなどで毎夜お知らせしてくれます。いまいくらぐらいになっているかが、ネットに繋がなくても簡単に分かるのがメリットです。いや、デメリットかも知れませんけど。詳細を知りたい場合は米国mornig starサイトのDIAの項目にて。
DIAの仕組みをおおざっぱに解説すると、DIAを構成するダウ三十銘柄の株式の配当からエクスペンスレシオ0.17%やその他費用を毎日差し引き、のこり全部を分配金にする。とまあ、実にシンプルな金融商品とあいなっております。単純な仕組みのために毎月の分配にバラ付きもありますが、低コストなのは実に魅力的です。タコ足分配が一切無いというのもステキです。(注:内部の個別株式においてタコ足配当があることもあります)
楽天証券以外でも、店頭にのこのこと行けばDIAを購入できる国内証券会社はいくつかあります。店頭注文では、高い手数料の他に、カモ撃ちされるリスクがあります。
日興コーディアル証券|ETF:外国ETF|
株式関連の商品・お取引手法等マップ_株式
http://www.nikko.co.jp/stock/connect/etf/pdf/diamonds.pdf
日興コーディアルでは特定口座への組入れが可能なのが最大のメリットです。所得税、住民税から切り離せますので今後の税制変更が無ければ、老後の毎月分配用に大口で買う場合には最適です。支店でのみの取引が最大の問題点ですが、投信スーパーセンターでの取り扱いが、今後あるかもしれません。あれば神。でも、為替差益に関する課税がネットで調べただけでは分かりませんでした。税制としてドルを買ってから、そのドルでETF購入だと為替差益にバッチリ課税コースですけど。分配金のドル受けが出来ればその点は有利。詳しいことは分かりませんので、お近くの日興コーディアル支店まで、今なら窓口もヒマなんじゃないでしょうか。
さらに付け加えると、毎月分配型でリスクを取って配当利回り高めのダウに投資するポートフォリオも存在します。ダウの犬銘柄を自分で買うだけなんですけどね。自分でダウの犬戦略を実行する場合には海外証券を使うと、もっとも低コストです。楽天証券やE*tradeでも実行できます。コスト以外でDIAと違うのは、自分で個別銘柄を買うと、株主議決権の行使ができる点です。ダウの犬については以下のサイトが詳しいです。年初来リターンなどが参考になります。
Dogs of the Dow
- High dividend yield Dow stocks -
www.dogsofthedow.com
http://www.dogsofthedow.com/
DIAについては、週刊現代の以下の連載でも取り上げがあるかもしれません。
週刊現代Online
「大人気投資信託「毎月分配型投信」のまやかしを暴く」
の5月5・12日発売号では、取り上げられていませんが、三回連載の最後の隠し球と「それでも毎月分配型の金融商品を買うなら」で、さくっと取り上げてほしい感じです。いや、たんなる願望ですなー。