Tuesday, March 03, 2015

「シノハユ」第18話「湯町の子③」の自転車は特定できるか?

 http://blog.livedoor.jp/inoken_the_world/archives/52154706.html
検索しましたが、自転車の特定がまだだそうです。自分も発売日には軽く検索してみましたが分かりませんでした。前カゴが付いているものを調べて、あれ、無いなー、まあ、誰か特定するだろうからいいか。そんな感じでしたが、シノハユを読むクラスタで自転車ガチ勢だとロードバイクには詳しいけど、クロスバイクやMTBはちょっと……ってなことになることが多いためか、いまだに特定がなされていないようです。

じゃあ、ちょっと気合いを入れて調べてみるかとなりました。見た感じで分かるのは、前カゴ有り、フラットペダル、ブロックが少なくともサイドにあるタイヤ(セミスリックタイヤの可能性有り)、ディスクブレーキではなく多分Vブレーキ、センタースタンド、グリップシフターではなくラピッド、前と後ろはリムは32H、英式バルブ、フロントトリプル、クランクにガード、クイックではなさそう、シートポストサスペンションは無し、フロントサスはありといったところです。鍵は固定具はあるようですが、ワイヤー錠を描くと見栄えが良くないため省かれているようです。ベルも同様。

作画の都合で取っ払われているパーツ(ディレイラー用のワイヤーとBB下のフレームの溝など)もあったり、写真が目の前にあっても細部だと記憶と思い込みで描くパターンもあるはずです。英式バルブか米式バルブかどうかや、リムのホール数と組方については考慮無しに特定をしていきます。また、キャラクターの身長設定と自転車のフレームサイズとホイールサイズを詰めると破綻するので、サイズは考慮しないことにします。

簡単に検索して分からなかったのは前カゴがあるためです。しかし、よく見ると前カゴは後付であると判断できました。理由は、前カゴの下の固定具(カゴ足、バスケット用ステー)がVブレーキ台座に固定するタイプのものだからです。最初から前カゴがまともについている自転車の場合は、前カゴ下の固定具は前輪のハブのところに固定されます。ブレーキ台座に付けられるブレーキ以外のものは、ほかに取り付けることができないためにやむなく取り付けられたものと推測できます。

前カゴを後付とすれば、後の特徴的なパーツから車種を特定することができます。もっとも特徴的なパーツは、サス付きフロントフォークで雨除け(蛇腹)ゴム付きです。サスペンション付きのフロントフォークは、以前はクロスバイクに多く採用されていました。自分がかつて所有していたクロスバイクのルイガノTR-1や、今乗っているラレーのブロードマーシュにも、サス付きフロントフォークは初期装備されていました。

ですが、ここしばらくの円安で、2014、2015モデルのクロスバイクではサス付きフロントフォークは絶滅しつつあります。サス付きフロントフォークというだけで、大きく車種を絞り込むことが可能になっています。そして、雨除けの浸入防止のゴムですが、これを付けるにはいったんフォークを抜く必要があるため、わざわざ後付はしないだろうと考えます。雨除けありのサス付きフロントフォークは、現行車種では限られたものしかありません。

あとは、作中で出てきた「中学生まで乗る」「しっかりとした」というセリフがあります。これは、日本メーカー、地域に根付いた自転車販売店の定番の売り文句として類似のキャッチーなコピーが多々有ります。

ただ、フレームサイズとタイヤが24インチなのか26インチなのか650か700Cなのについては捨て置くことにしています。

他に作中の自転車描写は、いろんなアングルからなされています。したがって、実車両を撮影して資料作成の要があるはずですので、近くの自転車販売店に存在しないようなマイナーなメーカーではないでしょう。

以上の条件をまとめると、シノチャーの乗る自転車は

BRIDGE STONE ordina E5
http://www.bscycle.co.jp/greenlabel/ordina/e5.html?c=0
でしょう。センタースタンドという条件も合致しています。前カゴはオプションであと付け。ベルはリチャードのロック魂で取り付けなしですが、道交法違反ですので、自前で購入する場合は付属のベルは取り付けておきましょう。暗くなると危ないので、右サイドのリアリフレクターも取り外さないようにしてください。

(#2014-2015モデルだから、年代が違うのでは? という話は、時代設定をあわせることはシノハユの初期段階で諦められているそうなので気にしないようにしましょう。)





 残り2台の特定もしてみたい。と、稲村杏果の駆るモデルはフレームが特徴的なために、ブリヂストンのロココかロココロイヤル、ロココDXの両立スタンド取り付けモデルであると推定できます。リアキャリアが無いことと、カゴの下半分に飾りが無いため、ジョブノやカジュナでは無いと考えます。

ベルソー(ゆりかご風)フレームはミヤタやマルイシにもありますが、ミヤタの場合だとハブダイナモであればライトがウルトラレーザービームになり、マルイシの場合はパナの3LEDライトになるため判別が付きます。

(先に点灯虫モデルだと即判明すると言っていましたが、ロココも点灯虫モデル・ミニフラッシュ点灯虫と点灯虫の名を関するモデルでした。修行が足りなかったようです。Wフラッシュ点灯虫シリーズしか見ていませんでした。)

 ライトは無くても夜走行しない場合は怒られませんが、ベルは無いといけません。
石飛閑無ちゃんはマークローザかと思ったら違った。点灯虫採用車だと一発判明だったんですが、残念

そういや、石飛閑無モデルも点灯虫シリーズにあったなあと思い出しました。

スリム点灯虫、ホワイトフラッシュスリム(Ⅱ)点灯虫タイプです。画像検索で、ステーの曲がりが同じものがありました。フレーム形状から、ブリヂストンのノルコグSLシリーズであることまでは絞ることが出来ましたが、ちょっとモデル数が多岐に渡っており、さらに年代によって細かい装備が違うため特定には至りませんでした。閑無ちゃんのものだけ年代が古いというか、たぶん、身近な人が実際に前から所有しているものなのではないかと思います。

全部ブリヂストンになったのは、「みんな同じ(ブリヂストン系の)自転車屋さんで買ったんだ、わーい」「ショップの特定もできそう!」ってなことかと思いました。みんななかよし、わーいわーい。ようし、松江のブリヂストンショップを全検索だ!

ってな妄想も一瞬だけ浮かびました。ただ、冷静に考えると、シノハユは別に自転車がメインの話ではありません。自転車の描写に力を入れまくる理由は無いのです。なので、お手軽に参考写真を撮影させてくれる、スタッフが馴染みのショップがブリヂストン系だった。それが、みんなブリヂストンの自転車に乗っている(と、勝手に判断した)理由かもしれません。