Friday, May 31, 2024

LED4灯ピッカルが70ルクスと歌ってはいるもののStVZO基準でなくJIS基準でのお話の話 追記 丸石で一番明るいライト

 https://www.maruishi-cycle.com/2023/11/17/htap/

LED4灯ピッカル

丸石史上最大級明るい70ルクスの4灯のオートライト。ワイドな照射と足元を照らす機能で暗い夜道でも安心。さらにサイドの2灯は停車時に残光して点滅し、信号待ちでも視認性を維持します。

自転車のライトの明るさをルクス表示されると「あれ? 欧州でも売るからルクスなんかいな、Kマーク取ろうとしていたのでドイツ基準だとStVZOで70ルクス?」かと思って製造元のハピソンのサイトを見ると 


https://hapyson.com/cycle/business_products/business_products_cat/%e3%80%902023-new%e3%80%91yrs254e/

約70lxの明るさ!足も灯とサイド残光機能で安心 中心照度約70lx

たしかに70ルクスと書いてありましたが、JIS基準とも書いてありました。StVZOの測定範囲考慮せずだと35ルクスで、配光を横広げで上に2ルクス以下で飛ばすと、まあ、30ルクスちょい上ぐらい。JISだと26インチ時速15kmでの話なので27インチ、700Cだと30ルクスぐらいがStVZOに変換した場合の話なのではないかと思います。 


https://kikakurui.com/c9/C9502-2014-01.html

光度の測定(光度試験)は,前照灯とスクリーン面との距離を5 mとし,図3のスクリーン面の水平面と垂直面との交点Aに前照灯の光線の中心を一致させ,スクリーン面の測定点(A〜E)における光線の照度を測定し,光度値A〜光度値Eを求める。 

新JISと書いてないので不安なんですが、横に楕円での測定のはずです。StVZOよりも中心と周辺の明るさの差がゆるめです。(StVZOのルクス測定は10m先で、中心と周辺の差は厳しめ)

測定箇所での配光、照射範囲他を考慮せずの適当な計算だと、StVZOの数値を半分にしたものがJISでのルクスになります。


ハピソン公式サイトでも、70ルクスと書いたその同じページの宣伝用ポップでは、10m先で30ルクス以上と、たいへんに正直に表示されています。26インチで時速15kmのときに2.4Wの発電量のダイナモだと、同じハブダイナモで27インチ自転車の耐パンク層が厚いタイヤだと「35ルクス」を歌うポップはあやしくなります。

27インチで耐パンク層が厚いタイヤだと、タイヤ周長が長くなってハブダイナモの回転数が落ちます。すると発電量も微妙に落ちます。

ヘタをするとさらにタイヤ周長が長い700Cサイズのハブダイナモ自転車に採用されるかもしれませんので、間違いのない歌い文句だと、「時速15kmで30ルクス以上」であろうと。

『使用光源 高輝度LED 0.5W×2 (サイド 0.1W LED ×2)』

使用光源も書かれています。


一個前の、これはハピソンになるまえの蘇州三洋時代から開発されていたもので、たぶんISO基準で10m先測定だったモデルは

https://hapyson.com/cycle/business_products/business_products_cat/yrs027/

中心照度約35lx 

使用光源 高輝度 1WLED×2個(前照灯) 高輝度0.1WLED×2個(両サイドLED)

1Wが2個から0.5Wが2個にスペックダウンしています。明るさおんなじなのか、ある程度の明るさになると電流をカットしていたのかわかりませんが、高速走行時だと旧モデルの方が明るい可能性すらあります。

自転車に使うLEDのワット当たりの明るさは高級モデル以外はそんなにいいやつを使えるほど進化していません。円安だし。コストカットなのか、ワットあたりのルーメンが思いの他向上したやつを気合いで使っているものか分かりません。


丸石史上最大級明るい70ルクスの4灯のオートライト


この「丸石史上最大級」であって「最大」でないのは、丸石にはポートレートウェーブの2灯モデルがあったためとと思われます。 

追記 

カタログを見ると、

https://my.ebook5.net/b102023102792w/bSyK3O/

カタログには

LED4灯ピッカルの紹介では 「丸石史上最大級に明るいライト」

LED4灯ピッカル採用のシャフトドライブ機のところでは「丸石史上最高に明るいライト」

となっていました。

ただし、同じカタログの4灯タイプでない2灯の「LED2灯ピッカル」採用機種では「従来品より倍の明るさになりました」とあります。これは、ハピソンのYRS253を採用したモデルだと思います。(YRS252かもしれません。)ただ、このYRS253は

https://hapyson.com/cycle/business_products/business_products_cat/%e3%80%902023-new%e3%80%91yrs253/

暗い夜道も安心!Hapyson史上最強の明るさ

中心照度約100lx

となっています。YRS253には足も灯機能もなく、前方に照射が集中しています。ライトをつくっているハピソンが「Hapyson史上最強の明るさ」と歌っていますので、なにが正しいのかは分かりません。YRS252を採用していた場合で、丸石のカタログ内でもポートレートウェーブの2灯モデルをどう評価するかで「丸石史上最大級」なのか「丸石史上最高」なのかが変わってきます。

条件を限定すれば一番明るいのは、ポートレートウェーブの2灯モデルの焦点を一点にあわせた坂道の下りだと思います。あんまり意味がない明るさ。

26インチで6V2.4W 時速15kmの場合だと、LED4灯ピッカルかもしれません。ハピソン単体だと100ルクスのもののはずですが、中心以外の明るさだと


【欧州向け】BEH-YRS318

https://hapyson.com/cycle/business_products/business_products_cat/beh-yrs318/

6V-2.4Wハブダイナモ(2端子) 専用  使用光源 高輝度1WLED×1個

欧州向けモデルがハピソン公式サイトに掲載されています。JISではなく、ISOかStVZO準拠で、照射範囲が広くて防眩ありのはずです。K-markとあるのでドイツのStVZOだとは思います。

蘇州三洋時代に申請していたとようなと記憶があるライトが他にもあったので、欧州モデルも今は全部がサイトに掲載されていないかもしれません。廃盤なのか、まだ掲載されていないのかは分かりません。

集中した一点ではなく、ある一定の面積でのルクス測定だと、ハピソン史上で最大に明るいライトは実は別にあるかも。(電動用で蘇州三洋時代にK-mark申請しているやつがあったような……ハピソン史上最強なら嘘じゃないな! 蘇州三洋時代かんけいない)