ヒートシンクがあるライトは限界値が高いことが多いです。お高級なダイナモ用ライトのシュミットのライトも放熱に有利な金属製のガワな分だけ、公称100LUXへの到達は他のメーカーよりも早かったです。
HILMO LP-C2207は他のHILMOシリーズのライトと違って、なぜかヒートシンクがむき出しになっていて、そのヒートシンクも空冷がしやすい位置に配されています。空冷しやすい位置にヒートシンクがあるLP-C2207の限界は6V-0.9Wよりも上の方にあるのではないか? そう考えたのです。
しかし、流石に6V3W(時速15kmの時)のハブダイナモを使って時速30kmオーバーで走った際の電流を流すのは怖かったので、段階を踏んで6V3Wのボトルダイナモで試すことにしました。(変わら無いじゃねーか!)
いえいえ、使うのはAXAのボトルダイナモで過電圧保護回路が内蔵されているのです。
http://www.axasecurity.com/bike-security/en-gb/products/lights/dynamo/axa-hr-traction-o-v-right/
これ。
買っていたのは日本用ということで右側用です。間違えて左側用も1個買っていたような記憶があったりなかったり。Dymotec6の方だったかも?
https://www.youtube.com/watch?v=OhjA4K3rT_w
欧州だと英国以外は右側通行なので、ダイナモとライトは車道に面するように左サイドに取り付けするということに思い至らなかったのです。
LP-C2207自体もヒートシンクがあるので、シマノの過去の保護回路がらみの製品から予想するに、必要以上の電流はライトに内蔵しているだろうレギュレータ(発電された交流を直流にしてLEDに流すついで)かなんかで熱に変えてヒートシンクに回すんじゃないかと思いますが、ばらしていないので分かりません。
いずれも同じ日の1時間以内に撮影しています。ISO800に固定して、ホワイトバランスはカメラの自動補正にまかせています。
MLI-1ALをSANYOのハブダイナモで。
Herrmans H-one s シマノの6V3Wハブダイナで
LP-C2207を4.5V1.2Wのボトルダイナモで
上だと補正かかり気味だったのでもう一枚
補正がかかっているかどうかは夜空の明るさで判別しています。
夜空が暗い → 補正少なめ
夜空が明るい → 補正多め
AXAのボトルダイナモ底部
2系統が配線可能です。端子にむき出しの配線をいれてー
うりゃっと端子を取り付ければ完成。面倒なのとテストなので端子処理は行わず。まあ、ショートはしないでしょう。(適当すぎる)
本来は配線を片方から突っ込んだ後に、端子のなかで折り曲げて外に配線を出して、上の写真で見えている側面に織り込んでから端子を入れるはずです。取り外ししにくくなるので適当にしています。
実走。
6V3Wのダイナモなんで、HILMO本来の6V0.9Wよりも3倍以上の電力ということになります。4.5V1.2W比でも2倍以上です。どこかの時点でカットはされているのかもしれませんが、以前よりも明らかに輝きがましています。
いや、これは明るいです。たぶん50LUX以上。Herrmans H-one sでてれてれと走った時は75LUXほどで、それよりも少し暗いぐらいです。
軽快車に取り付けるタイプのHILMOが同じ明るさかどうか分かりません。それでも、かなりHILMOを見直しました。
LP-C2207 にはカゴ下取り付けタイプもあります。
6V2.4Wのハブダイナモ軽快車で、ライトがフロントフォークに取り付けられている場合はカゴ下かブレーキキャリパーにライトを追加できるはずですので、ライトが暗い場合はLP-C2207 を追加するというのは十分に有りだと思います。J2端子だと比較的かんたんに増設可能です。J1端子だと、ちょっと面倒くさい。
6V2.4Wの古めのハブダイナモ車だと、カゴ下かブレーキキャリパーにLP-C2207 をつけて、フロントフォークのところに普通のHILMOをつけて、J1端子なんでどうせい配線をいじらなくてはいけないので分岐させて、安全のためにテールランプまで取り付けすると……
LP-C2207 (0.9W)+HILMO(0.9W)+テールランプ(0.6W計算)=2.4W!
ぴったり2.4Wにおさまります。今年は夏至も過ぎていますので、これから日照時間は短くなってきます。ロードバイクで飛ばしまくる人だと、素直にLUXOS Uを取り付けるのがおすすめですが、子供さんが部活が本格化して遅くなるなどの場合には、HILMO取り付けというのはおすすめです。