Tuesday, January 24, 2006

竹書房ガンマ文庫(ちが) ドラグネット・ミラージュ



竹書房が新設したライトノベルレーベル、ゼータ文庫のドラグネット・ミラージュです。公式サイトで、いきなり乱丁のお知らせがあって不景気な感じです。実は乱丁ありの本は、印刷カスレもあったりするという暗黒ダブルパンチが必殺ブロウとして読者に対してふるわれています。しかし、それは、ドラグネット・ミラージュじゃない方の本で、くわえてイラストには関係ないので、篠房六郎ファンには安心です。

ドラグネットミラージュは分署モノというか、アメリカのファンクな都市の警察署が舞台で、一部ファンタジーの影響がある警察モノとして頑張ろうとしている作品です。が、篠房六郎イラストと賀東原案のおかげで、どうみても『ネットゲーム』のノベライズです。本当にありがとうございました。

あー、外装はそれでいいとして(よくありません)、内容は普通に面白い刑事物でした。無理に組まされた仲の悪いコンビが、事件を乗り越えていく内に友情築き信頼を深めていくというもので、そつなく読めて楽しませてもらえます。楽しむにあたっては、読む側にアメリカ刑事物TVドラマの知識が無いと、全開では楽しめないかもしれないという危惧はあります。ドラグネット・ミラージュという題名が、往年のアメリカTVドラマ(最初はラジオドラマで後にTVドラマ、間を置いて映画化、さらに間を置いてリニューアルTVドラマL.A.DRAGNET)の名作シリーズ・ドラグネットへのオマージュとかインスパイアとかそんな感じなのかもしれません。

他にも、昨年他界した八十七分署シリーズのエド・マクベインへの追悼とか、そんな成分が密かに含有されているかもしれない作品です。最初にモルグ(死体置き場)とか。それが、賀東由来でなく、きぬたさとしに由来し、今後、警察モノとして熟成していくことを祈るばかりです。マシンピストルとか、軍やテロリスト等の介入で物語を転がしていくのはノーグッドの予感。でも、そっちの方が警察ものとしてよりはうけそうなのが怖いところやもしれません。登場人物のおっさん分が高いので、萌えに走ることが無さそうなのは吉とでるか凶とでるか。そもそも、竹書房ガンマ文庫という黒歴史の再現になるかもという暗い影もー。

ミステリチャンネル
http://www.mystery.co.jp/
ドラグネットが放映されないものか。

【訃報】エド・マクベイン死去【87分署】
http://book3.2ch.net/
test/read.cgi/mystery/1120720287/l50

架空都市アイソラが舞台の警察物。

川崎 康宏をマターリ。
http://book3.2ch.net/
test/read.cgi/magazin/1032706086/l50

ファンタジーで刑事物。銃と魔法、青い炎。