Sunday, February 19, 2017

Herrmans H-DIVERを買ってみました

 http://www.herrmans.eu/start-english/products?familyId=1095
実際に古いタイプのライトを見ないと、Herrmansの自転車用ライトの進化が分からないので1~2世代前の傑作ライトらしい H-DIVER を買ってみました。

左に置いているのは、大きさ比較用のYSD DL09です。レンズ兼リフレクターの設計思想がH-DIVERと同じ世代ぐらいです。DL09は商品が出たのは新し目ですが、LEDのチップがそのままどーんと前方を照らしていますので、配光の設計は古めです。H-DIVERは直接LEDが前方を照らしているわけではありません。レンズとガワの作りは古めです。そこらへんをあとで解説。というほどのものでもなし。


 リフレクタに映るLEDがチップが大きく見えるのは配光に広がりが期待できる証拠です。
 DL09はレンズ兼リフレクターの上部を黒マジックで塗りつぶしています。DL09の配光は明るくて広がります。広がる配光はYSDでは作り始めの頃だったのか、ほかのドイツやオランダの自転車用ライトを作っているメーカーの初期のLED広角配光ライトと同じ罠に陥っています。

H-DIVERにはテールランプ用の線もあります。ファストン端子のオスがあるので、HerrmansのH-TRACKやTRACEテールランプなどに付属しているだろうケーブルと接続しやすくなっているはずです。


H-DIVER発光の図。 明るくて広がる配光だと、レンズ部分で光が拡散して、上辺が乗り手を眩惑するという――

その分、側面からの被視認性は高いです。が、乗り手はまぶしい。

一つの先の世代のH-FLOWだと

http://www.herrmans.eu/start-english/products?familyId=2141
ライトの上辺に、ぱっと見では何のためにあるのか分からない庇がつくようになっています。前方への配光はリフレクターで上方向がカットされています。小さな庇はなんのためかというと、上から覗き込む乗り手の眩惑を防ぐためにつけられました。

B&Mでも同じ進化を遂げています。
http://www.bumm.de/de/produkte/dynamo-scheinwerfer/produkt/174qrtsndi.html?
設計が古いB&Mのライト。

http://www.bumm.de/de/produkte/dynamo-scheinwerfer/produkt/162rtsndi.html?
最近のもので、コストカットが進んだもの。でも、手抜かりなく上辺の防眩がほどこされています。高級機種だと樹脂でなくて放熱を考慮して金属製のガワになっていてヒートシンク兼用で庇という感じです。

http://www.bumm.de/de/produkte/dynamo-scheinwerfer/produkt/1752qtsndi.html?
ヒートシンク兼用庇のもの。

YSDのライトがどっちに進化していくのか、もしくはそのままなのか。LEDでちょくに照らす場合で、レンズ兼リフレクターの上辺の輝きを抑える方法はほかにもありますので、その方向へいくのか? それは楽しみにしたい。さらに明るくしていくなら放熱の問題を解決しなくてはならないので、B&Mっぽくなっていくのかもしれません。シマノのスポーツ用HILMOの2207だったかみたいにひと目で上の凹凸がヒートシンクなんですなあと、まるわかりの方向へいくのやも。

 もとに戻って、H-DIVERの実際の配光。わりと配光が良かったので、何も考えずにeBayで購入したことを後悔しました。なんでかというと、スタンドライト機能、センサーが無いものを買ってしまっていたのです。自分で使わないにしても、誰かにプレゼントする際にスタンドライト機能があったほうが渡しやすいのです。
 色温度が伝えきれないのでもう一枚。配光もいい感じに広くてかなりよさげです。後継機種は出ていますが、今でも売り続けられていることが納得のできです。上辺にはテープ貼っているとかのレビューをあげるドイツかオランダの人もいるので、そこだけはだめなもよう。
 比較用のH-one S。カメラで映しきれていませんが、まあ、ダンチでH-one Sのほうが上です。ISOは固定していますが、ホワイトバランスは自動で修正されています。

夜空の黒さを見れば、H-one Sno方が黒い。すなわち、照らしているところが明るいということが分かってもらえるかもしれません。


色温度比較。
上がH-one S 6V3Wのハブダイナモに接続
下がH-DIVER SKL095のブロックダイナモに接続

このサイトの場合は、電球色にバイアスかかりまくっているのでH-one Sを強くおすすめしています。でも、H-DIVERはお値段の割には配光がかなりいいです。お値段が安いものを見つけた場合は、1個確保しておくのも悪くないでしょう。できればスタンドライトとセンサー付きのものを。