Tuesday, January 18, 2005

青春アドベンチャーとライトノベル(訂正 押領寺→王領寺)

NHKオーディオドラマ
青春アドベンチャー これからの放送予定 - NHK-FM Audio Drama

ラジオをつけていたら青春アドベンチャーが放送された。まだやっていたんだという驚きと、全然変わっていないことに驚く。今週やっているのは、『エドモンたちの島』作:福田卓郎で、民俗ものなのか、伝奇なのかハイパー伝奇(それはない)なのか、まだ分からないけど、なんちゅうか、おもしろそうだった。

で、NHKのサイトで、青春アドベンチャーの放送作品を見てみると、なにげにライトベルをもとにしている作品が多いことに気が付く。ライトノベルそのものでなくても、ラノベ関連というか。とくに、村山由佳の、おいしいコーヒーのいれ方が、回転寿司のように何度も再放送されているので、ラノベ関連率は多い。

来週は、『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』原作:滝本竜彦の、何度目かの再放送のようだ。以下に、数年分の、ラノベ関連かな? という作品リストをさくっと貼り付け。



『タイムスリップ源平合戦』原案:鯨統一郎
『今夜はバードいこう!』作:藤井青銅
『これは王国のかぎ』原作:荻原規子
『バッテリー』原作:あさのあつこ
『窓辺には夜の歌』原作:田中芳樹
『夏の魔術』原作:田中芳樹
『南の島のティオ』原作:池澤夏樹
『永遠の森・博物館惑星』原作:菅浩江
『王の眠る丘』原作:牧野修
『オーデュボンの祈り』原作:伊坂幸太郎
『タイムスリップ明治維新』原作:鯨統一郎
「申(さる)モノにござる」作:藤井青銅
『おいしいコーヒーのいれ方』原作:村山由佳
『日常生活の冒険』作:北野勇作
『完璧な涙』原作:神林長平
『聖杯伝説』原作:篠田真由美
『夢にも思わない』原作:宮部みゆき
『今夜は眠れない』原作:宮部みゆき
『タイム・リーパー』原作:大原まり子
『女王の百年密室』原作:森博嗣
『仮想の騎士』原作:斎藤直子
『妖異金瓶梅』原作:山田風太郎
『迷えるお未年』作:藤井青銅
『顔に降りかかる雨』原作:桐野夏生
『星の感触』原作:薄井ゆうじ
『蒲生邸事件』原作:宮部みゆき
『イーシャの舟』原作:岩本隆雄
『南の島のティオ』原作:池澤夏樹(文春文庫・刊)
『ダブル・キャスト』原作:高畑京一郎(電撃文庫・刊)
『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』原作:滝本竜彦
『ジャガーになった男』原作:佐藤賢一(集英社文庫・刊)
『エドモンたちの島』作:福田卓郎

藤井青銅が現役であることに驚く。愛と青春のサンバイマンだ。また、『西風の戦記 ゼピュロシアンサーガ』を前に聴いたことがある田中良樹も、いまだに作品が青春アドベンチャー化され続けていた模様で、ライトベル作家やSF作家としてでなく、ラジオ原作として息の長さにびびる。

神林長平で、完璧な涙というのが渋めだけど、これって放送できたっけ? という疑念もわき上がらないでもない。いざよいのつきとかよりはいいのか。

作品全体を見ていると、SF作品、そして、時間関係の作品が多いことに気が付く。リプレイとかも放送されていたし、宮部みゆきで蒲生邸とか、他にも、「中の人の趣味なんかい」と思うほど、時間にまつわる作品が多い。ついで、主人公、異世界に飛ばされもの。で、ひそかに、フランス関係の作品も多い。佐藤賢一とかが、なんでチョイスされているのだろうかという感じ。ミステリからと完全なファンタジー系に比して、あきらかに多い。

時間関係、異世界飛ばされ、フランスと来たら、藤本ひとみ(王領寺静)の、異次元騎士カズマが知らない間に青春アドベンチャーになっていたのではないかという疑念がぬぐいきれない。けれど、調べるのも面倒なので調べなかったりして。

他に、フランス関連で軽くてアクションありとなると、年見悟の『アンジュ・ガルディアン 1&2』あたりが、青春アドベンチャーになるかもしれないとか思ったりもして。一巻ではユゴー絡みで、ジャンバルジャンっぽいキャラを主人公の小娘が爆殺、二巻では、トマ・アレクサンドルが元ネタであろうキャラを主人公の小娘が撲殺とかの欠点に目をつむれば、佐藤賢一の『黒い悪魔』よりも、青春アドベンチャーむけともいえなくはないような、そんな感じ。三巻では、たぶん、バルザック関係のキャラをブチくり殺すかが楽しみだったので、復活を祈るという意味でも……って、やっぱり、だめか。

というようなことを、別の語り口で書いていたものが、最後の方で、みごとにかっとんだけど、気合いでもう一回最初から書いてみて、なんというあほな時間の過ごし方をしたものかという徒労度合いがーーー。